象牙に代わる鍵盤素材
“ファインアイボリー” 発明奨励賞受賞

　河合楽器製作所とダイセル化学工業株式会社が象牙に替わる鍵盤表皮材として共同開発した樹脂“ファインアイボリー”が、11月1日に社団法人発明協会から平成16年度関東地方発明表彰発明奨励賞を受賞しました。
　象牙に代わるピアノ鍵盤用素材として開発した“ファインアイボリー”は、植物系素材を原料にした樹脂で、1989年に発売したカワイグランドピアノから搭載しています。高い比重・ほどよい硬さ・吸放湿性・摩擦特性（滑り感）という特性により、汗をかいても指先が滑らず、象牙を超えた演奏性を持つ素材としてピアニストから高い評価を得ています。また、静電気を帯びにくく、ほこりが付着しにくい性質により、表面を美しく保つ特徴があります。
　野生動物保護の観点からの象牙の代替品として、また製品搭載の実績と有用性を認められ、今回の発明奨励賞受賞となりました。なお、表彰式は平成17年1月21日に栃木県宇都宮市のホテルニューイタヤで行われます。

<参考> 地方発明奨励賞

　特許庁所管公益法人である社団法人発明協会が主催するもので、地方における発明の奨励・育成を図り、科学技術の向上と地域産業の振興に寄与することを目的として、大正10年に創設されたものです。全国を北海道、東北、関東、中部、近畿、中国、四国及び九州の8地方に分け、各地方において優秀な発明・考案・意匠を完成された方々、発明等の実施化に尽力された方々、発明等の指導・奨励・育成に貢献された方々の功績を称え表彰するものです。

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