品番:1879
Samann (ゼーマン) ―種を蒔く人― 男声合唱とピアノのために
本体価格\1,600+税かごに入れる
出版社:カワイ出版
A4判 48頁
作曲:信長貴富
グレード:上級
演奏時間:約8分
お江戸コラリアーず委嘱作品。2011年8月初演。
テキストは詩編126「涙をもって種蒔くものは、喜びの声とともに収穫するだろう」のドイツ語訳。「種を蒔く」をキーワードに、ミレーの絵「種を蒔く人」のイメージを連想し、さらにキリスト教との関連で詩編126に辿りついた。曲中では「Trane(涙)」と「Freude(喜び)」が重要なモチーフとなって現れる。種の芽吹きは死からの再生を意味し、その延長上に「Freude」が位置づけられる。が、「Freude」の語句は途中、ピアノの音塊によって暴力的に切断されてしまう。それでも種を蒔き続けることを宣言する歌は、人間の悲痛な叫びであると同時に、生きようとする意志をも感じられる。東日本大震災後の作者の心の葛藤を正面から音にした意欲作である。
1 Samann(8'00")